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2009年03月15日

ことばの力

ことばの力
志太地区で活動している、お話ボランティアのサークル「てぶくろ」代表のIさんにお誘いいただいて、福音館書店で長年絵本の編集をされていた松居直さんの講演会に行ってきました。

沢山の絵本の編集に携われた松居さん。

「最近、日本語力が落ちてきている」と嘆かれていました。
「言葉」は「教えるもの」ではなく「伝えるもの」
「ことばの力」は学校に行くまでに一番身に付くもの。その間にテレビではなく「人間」の言葉を聞く事が大切だよ。
そして、たくさん戸外で遊ぶ事が大切!
空の色、雲の形、川の水の冷たさ、雨の降る音・・・様々な体験があって絵本と出会った時に「ああ、あの時のあの感じ」って自分の中にイメージ出来る。
絵を見たときにどれだけ読み取れるか、絵の中にある「ことば」を読み取って、「ことば」によって目に見えない世界が自分の中に見える・・・そうした喜び。
「星の王子様」で「人間にとって大切なことは目に見えない」ってあったけれど、「時間」「愛」「心」「命」・・・目に見えないものを感じて、想像するのは「ことばの力」

今は大人達もあまり絵本体験がなくて、「絵本を読んでもらう喜び」を知らない人が多いと聞いて・・・次回からベビーマッサージ講座の時に絵本を読もう!と思いました。

それから子守歌。
「意味はわからなくても歌ってくれている人の気持ちが伝わる」
「教えてもらった記憶がないのに歌える」

なんて素晴らしい!!

子守唄も時々紹介できるように、密かに(ってブログで書いているけれど)練習しよ~と思います。

編集された本についても面白いお話が聞けました。
「おおきなかぶ」の絵はデッサン力の優れた彫刻家・佐藤忠良さんにお願いして描いてもらったそうです。
最初は「絵本」と聞いて可愛らしい絵を描かれたのを「佐藤さんの絵を子供達に見てもらいたい」と3回描きなおしてもらったんですって。(かぶを引っ張っているのがどう見ても押しているようにしか見えない・・・と何度もデッサンされたそうですよ)
また、佐藤さんは戦後、シベリアで4年間捕虜生活をされていてロシア農民の暮らしをよく知っていること、戦後の疲弊した世の中で子供達の為に出来る事があるのが嬉しいと言われていたことも聞きました。

「三匹のやぎのがらがらどん」はノルウェーの昔話なのに、日本の子供達の方がよく読んでいるそうで!それは、本当に日本語の力のある「せた ていじ」さんの訳だからではないか?おなじく「せた ていじ」さんの「おだんごぱん」の訳も素晴らしいとのお話。

エピソードを聞いてから読み直すのも楽しいなあ。

それからアドバイスがありました。
絵本を読んでいると子供が聞いていないようにみえる時があるけれど、聞いていないようにみえてちゃんと聞いているから、気楽な気持ちで読んでいると気楽な気持ちで安心して子供も聞いているものです。

「絵本は読んでもらうもの」お父さん達も子供との絵本タイムを楽しめる、ゆったりした世の中だと良いなあ~~







Posted by ♪Skip&Laugh at 15:58│Comments(4)
この記事へのコメント
お久しぶりです!

いいお話を聞かせてもらいました♪
最後のアドバイスも、気になるときがあったので良かったです!
ありがとうございます!

二人の子供を育てていて、
上の娘の小さい頃にはあまり読み聞かせることが無かったのだけど、
下の娘は生まれてすぐから絵本を読みきかせて(上の娘に読んでいたのだけど一緒にいるので聞いていたでしょう)いました。
生まれもった性格が違うとか、私の接し方とかもちがうことはあるけれど、
子供の中のメルヘンというか、
そういうものが下の娘の方がより絵本からもらえている気がしました。
まさに「ことばの力」というのをとても感じていたところです。

まだ言葉も話せない赤ちゃんから、ちょっと反抗期気味の小学生高学年の子にも、読み聞かせってすごくいいものだなぁって思ってます!
ベビマのときに絵本を読むのも、とってもいいアイデアですね!!
Posted by yuka at 2009年03月15日 16:37
こんばんは!いいお話ですね~!
たしかに言葉は「教える」じゃない気がします。
たくさん伝えて、手のひらに水がたまるみたいに
みたされていくものなのかなあって思いますよ。

せたていじ氏はわたしも好きです。
新しい訳も出てるけど、瀬田さんの「指輪物語」が一番好きかなあ。
Posted by nagano at 2009年03月15日 21:05
はじめまして☆
あたくしは、絵本世代の大人です。


小さいときに読んでもらった絵本、もう虫食いだらけで捨ててしまったけど、唯一実家から持ってきた「ぐりとぐらのおきゃくさま」は、とうじのつたないあたくしの字がはっきりと書いてあります。

絵本は今でも好き。
松居直さんの本は確かうちの本棚にあったはず。

小さいときの体験からか、三人娘には読み聞かせしたなぁ〜


谷川俊太郎さんの「これはノミのピコ」が好きだったよな。
俊太郎さんの言葉は、実に耳障りがよくて心地よい。小気味良いです。


うん、確かに娘達の言葉を聞いていると日本語力が低下しているのがよく解ります。


美しい言葉は聞いていて気持ちよいですもんね?言葉は言霊ですもんね。

あたくしも含め、すごく反省させられた内容でした。
語尾をあげるのも気をつけなきゃ。
〜でぇ〜とかね。
Posted by おっちぃ☆ at 2009年03月15日 22:06
yukaちゃん
久しぶりだね~^^ インフルエンザの時は大変だったね。
最後のアドバイス、こういう距離感て子供は楽だろうなあって思いました。
松居さんの長男君は次男君に絵本読んでいる時、隣の部屋で自分の好きな事やってたのに最後のオチのところでしっかり笑っていたそうですよ♪
yukaちゃん、子供と絵本楽しんでいるね。

naganoさん
「手のひらに水がたまるようにみたされていく」って美しい例えだなあ
指輪物語は瀬田さん訳だったの!知らなかった~
難解と聞いて映画止まりでした^^;
読み比べてみたら、違いがわかるね。

おっちぃ☆さん
はじめまして!
ブログ覗かせていただきました^^
共感するところが沢山ありました♪
子供の頃から持っている絵本には子供時代が凝縮されているようで、切ないような何ともいえないものがありますよね~
それが「ぐりとぐらのおきゃくさま」というのも可愛い。
松居さんから漂う優しい雰囲気に触れて、「ああ、こういう人になりたいなあ」と「ことば」だけでなく日々の振る舞いにも反省した私でした。
Posted by あや at 2009年03月17日 14:23
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